胃腸病よくある質問集の答え
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ドクター・寺田 胃・大腸の検査


A
昔から胃が弱く、胃の検査は大事だとわかってはいるのですが、胃カメラのつらさからどうしても敬遠がちになって しまいます。何かいい方法はありますか?
A 胃カメラは苦しい!! という考えをお持ちの方は非常に多いと思われます。  胃内視鏡(胃カメラ)の苦痛はのどの奥をカメラが通るときに起こる「反射」、のどを管が通っていること や、胃のなかをカメラが動くことによる「異物感」、 胃が空気で膨らむ 「膨満感」 などからなります。 苦痛 の本質は「異物感と反射」ですので「のどの敏感なひと」ですと、 どんな名人が検査しても苦痛を0にする ことはできません。 しかし浅い麻酔を使い反射を抑え、異物感をとれば信じられないほど楽に検査ができ ます。多くの診療所では麻酔後の回復室が完備していなかったり、 検査時間に追われるため麻酔を使う 施設は限られます。 麻酔というと怖いイメージもあるでしょうが、麻酔は静脈麻酔で年齢、 体重、 基礎疾 患により分量を調節するため、安全です。寝ている間に検査は終了してしまうので 「さぁ、検査しますよ」 の声を聞いたあと、気づいた時には検査は終了していることでしょう。 日ごろから胃が弱いと感じている方はもちろん、定期検査としての胃の検査は大事です。楽に検査をして くれる施設が増えれば、もっともっと皆さんの健康の維持に満足していただけるようになると思うのです が・・・。

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A
先日、大手大学病院で大腸のバリウム検査を施行しました結果「10mmほどのポリープが疑われる」と いうことで、大腸カメラを施行しましたが『異常なし』でした。こんなことってあるのですか?
A 大腸のバリウム検査は大腸カメラが今のように普及されるまで大腸検査の二次検査として活躍してき ました。肛門からバリウムを注入し、その後に空気を送り込むことによってバリウムの粘膜面のはじき具合 をレントゲンで撮影し、粘膜の凸凹をみてポリープなどを診断します。しかし、腸は体内で真っすぐに固定さ れているのではなく、くねくねと曲がりくねっており腸が重なって見えにくい所もあれば、便の塊が残ってい て、まるでポリープのようにバリウムがはじかれる像を呈することがあります。これは検査自体の限界であ り、仮に便が強く疑われても、大腸カメラによって念のため精密な検査を施行する必要があるのです。つま り、はじめから大腸カメラを施行すればよろしいのですが大腸カメラを苦痛なくスムーズに挿入するには検 者の数多くの検査経験が必要とされるため、多くの施設でまだバリウムの検査で振り分けることをしてい るのが現状です。
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A
『大腸カメラ』って痛くて苦しいと聞きますが、いかがなものでしょうか?
A 大腸内視鏡(大腸カメラ)の苦痛は胃カメラの苦痛である「異物感と反射」と違いもっと 直接的なものです。これは腸管の屈曲した部分を硬い内視鏡を無理に押し込んで通過させ ようとすることから起こります。特に、以前おなかの手術をしている方は多少なりとも腸 の癒着が生じており、屈曲部が多いため胃内視鏡のように浅い麻酔で痛みが消えるという 性質のものではありません。つまり痛みの程度は患者さんの感覚の違いではなく術者の技 術に関係しているといえるのです。同じ患者さんでも挿入の仕方により苦痛は驚くほど違 います。経験豊富な大腸専門の医師は「軸保持短縮法―少量送気法」や「無送気−水注入 法」などといった技術を使い検査を施行しますが完璧にマスターするまでは2000件以上の 大腸内視鏡検査歴が必要とされ習得に難しく、まだできる医師はさほど多くはないのが現 状です。例えばゴルフでも同じことです。あまりラウンド経験のない方とプロやアマチュ アシングルの方ではプレーに差がでるのは当然ですよね。症状のある方はもちろん、食生 活の欧米化で『大腸がん』が増加しているわが国としては今後、予防医学という点で大腸 の検査が非常に重要になってくるのは必至です。楽に検査を施行してくれる施設が増えれ ば皆様の健康維持のお役にたてるようになるのですが・・・。
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A
先日、成人病検査での胃癌検診でペプシノーゲン法(血液検査)陽性となり胃の精密 検査を勧められました。精密検査が必要でしょうか?
A ペプシノーゲン法は、成人病検査等によって『胃がん検診』というかたちでよく耳に すると思います。慢性萎縮性胃炎の人が胃癌になりやすいことから、血液に含まれるペプ シノーゲンという消化酵素の値を測って、胃癌の高危険群である慢性萎縮性胃炎の人を選 び出す方法です。慢性萎縮性胃炎の人が、必ず癌になるわけではないので、この検査が陽 性の人は内視鏡検査による確認が必要です。この検査は、早期癌の発見にはおおいに有効 ですが、その反面、進行癌や、胃粘膜の萎縮を伴わないまま胃癌になる一部のケースにつ いては発見が困難です。したがって、人間ドックでは、胃透視検査にペプシノーゲン法を 併用すれば、胃癌の見落としを防ぎ、発見効率をより上げることができると考えられま す。もちろん症状がある方や二度手間を省きたい方は最初から胃内視鏡(胃カメラ)検査 をおすすめします。
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A
胃がんの手術について教えてください。
A 現在、胃がんの外科的治療法は@開腹手術A腹腔鏡下手術B内視鏡手術 に分類されます。もっとも体に負担の少ないものは当然Bの内視鏡手術ですが、すべての 胃がんに適応がある訳ではありません。胃がんに限らず癌には進行度を表す指標がありま す。もっとも重要視されるのは癌の浸潤度(深さ)であり、深ければ深いほど癌はその外 壁にある血管やリンパの流れに到達し転移をしやすくなります。内視鏡での切除は癌が深 いとすべてをとり切る事ができないので、よほど浅く(粘膜内にとどまっている)、リン パ節に転移のないことが条件になります。内視鏡でとれない小さな癌はAの腹腔鏡下手術 の選択になります。開腹手術より大きくお腹を開けないですむために患者の負担が少なく 回復も早い方法ですが術者の経験に大きく左右されます。@の開腹手術はAでもBでもで きない場合に選択されます。定型手術は癌の病巣部を含む胃の切除(亜全摘もしくは全 摘)とリンパ節の郭清(病巣に近い転移を疑う部分のリンパの流れを遮断する)が基本で すが、手術中の所見によりリンパ節の転移がない小さい癌と判断された場合にはリンパ節 郭清の範囲を狭め胃の部分切除を行う縮小手術も選択されるようになってきました。
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A
先日、主人の胃がんが見つかりました。先生から本人に告知するかどうか考えてきて くださいといわれました。どうしたらいいでしょうか?
A 『がんの告知』に対する考え方は医師や病院によって違いますので正論というものは ないと思います。がんの進行度や社会的影響そして患者様の性格や精神状態などを総合し て考慮するものですが、最終的にはご本人の考え方や家族の方の意見が尊重されます。医 療の進歩により総合的に癌の生存率は増加してきました。しかしその理由は進行癌が治癒 するようになったわけではなく、早期癌の発見による早期治療からの治癒率が高まってき たからに過ぎません。末期癌の状況で発見された場合の対応は医師であれ家族であれ、そ の患者様の『死に対する尊厳』と向き合わねばなりません。現在の医療は『インフォーム ド・コンセント』という医師が患者に病気の説明や情報を話し、同意の上で治療を開始す ることが基本原則となっています。患者様本人が病気のことを軽く考え、非協力的である 場合は治療に支障が生じる場合も起きてくるのです。しかし人間はこころや感情を持って います。告知が治療の上で最善でない場合もあります。『がんの告知』は人類の永遠の課 題なのかもしれません。
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