この情報源は、アメリカの政府機関のNIH(National Insititutes of Health)発行の「DEFINED DIETS AND CHILHOOD HYPERACTIVITY」(1982)というリポートです。
B.Feingold氏は、カリフォルニア州の小児アレルギーを専門とする医師です。
「Feingold,m.d」とYahooで検索すると、Feingold Associationというホームページにつながりました。
このサイトの資料によると、「Feingold Diet」として知られる制限食(definded diets)は、もともと食物アレルギーの子供のために考え出された食事療法で、食事から合成着色料や保存料、そしてBHT(butylated hydroxytoluene)などの酸化防止剤を徹底して除去すれば、アレルギーの症状が軽減できるかもしれないというものです。もちろんそれだけでなく、食物中に含まれる、サリチル酸からの派生物の salicylates が含まれている物(例えば、トマトやキュウリやアーモンド、イチゴ、りんご、ミカン。そして臭いの強いものや色素の強いもの)もなるべく食べないようにするものです。また、ミルクや以前にアレルギー反応を起こしたことのある食べ物などが制限されます。
ADHDの症状を持つ子供の多くにアレルギーの症状があり、このFeingold Dietを試したところ、アレルギーばかりでなく注意力欠如障害の症状も軽くなったということで、Feigold Diet がADHDの治療法の一つとして取り上げられたようです。
アレルギーの症状のある小児を持つ多くのお母さんは、すでに合成化学物質の食事経由の摂取を、(あたりまえのこととして)極力避けられているのではないでしょうか。
というのは、青色1号や黄色4号や赤色3号などでお化粧された食べ物を好んで食べたくないし、古くなっても赤いままの肉や、保存料を含む加工品を便利で有り難いとは感じられなくなりました。実際、いくつかの食品添加物からアレルギー性が確認されています。
言い換えると、日本人のこうした意識の変化が、合成着色料の生産量を年々減少させているのかもしれません。
食品衛生研究vol.48,No.5(1998)の「日本および米国における食用タール色素の生産量の比較」(国立医薬品食品衛生研究所 大阪支所食品試験部)によると、「わが国の食用タール色素は、タール色素12品目と、そのアルミニウムレーキ8品目が食品衛生法施行規則別表第2の食品添加物として指定されており、その販売等にあたって食品衛生法第14条第1項の規定により製品検査が必要」とされており、生産量は明確に把握されてきたということです。
日本の合成着色料の合計生産量は、164.5トン(平成8年)で、平成3年の240.2トンから次第に減少してきました。
一方アメリカは、5271.4トン(平成8年)で、日本のおよそ32倍生産され、これは逆に増える傾向にあります。全て食用に回されているわけではないが、人口が日本の1億2千万人に対してアメリカの2億5千万人、アメリカで合成着色料は飛び抜けて多く使用されていると言えそうです。
食品添加物を制限(Defined Diets)することが多動の症状に有効かどうか、前出のNIH(National Insititutes of Health)の「DEFINED DIETS AND CHILHOOD HYPERACTIVITY」というリポートが参考になると思います。
結論からいうと、制限食が有効という報告は確かに医療機関や家庭からいくつも(frequently reported dramatic improvements in many hyperactive children)出されているが、客観性を持たない不十分な観察やテストによるものだということです。
つまり、科学的にコントロールされた動物実験や人への再現を試みても、赤色3号とADHDとの関わりを証明できていません。
というのも、ADHDの原因は一つではなく、いくつかのファクターが関わっていると考えられ、状況が正しく再現できにくい点があるとされます。
それで、アメリカにおけるADHD治療の主流は、薬物療法や精神療法(Psychotherapy)、家族療法(Family Therapy)、そして食事療法を組み合わせて行うということです。
特に薬物療法は、1937年からのアンフェタミンに始まり、現在のRitalin, Dexedrine,Cylertなどの薬が、「ADHDの症状を持つ子供の粗暴さや、飽きっぽさや、反コミュニティー的な行動を劇的に改善する」と書かれています。
ADHDは、原因がはっきりと分かっていないようです。
化学物質の関与も示唆される中、ADHD(Atention Deficit Hyperactivity Disorder)=注意欠陥多動障害は、子供にとって最も心配な心の障害の一つになりました。アメリカでは、18歳以下の青少年だけで350万人の患者がいるということです。
The Harvard Mental Health Letter,April 1995,May1995の記事のコピーが、メンタルヘルスコムというサイトに掲載されていました。これがもっとも信頼性が高いように思えます。
次回にご紹介できればと思います。