高病原性鳥インフルエンザが発生

高病原性鳥インフルエンザが発生

場所は山口県の養鶏農場

 日本の農林水産省は2004年1月12日「国内における高病原性鳥インフルエンザの発生について」をプレスリリースしました。この発表によると、「平成16年1月11日、管轄家畜保健衛生所から山口県庁経由で農林水産省に鳥インフルエンザの発生を疑う旨の連絡があり、独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構動物衛生研究所において死亡鶏等の病性鑑定を行ったところ、H5亜型のA型インフルエンザウイルスの感染が確認されたため、当該鶏は高病原性鳥インフルエンザの患畜と確定された」ということです。
 日本で高病原性鳥インフルエンザが発生したのは79年振り。

 滋賀県家畜保健衛生所のホームページによると、昨年(2003)12月中旬から、韓国の各地で高病原性鳥インフルエンザ(血清型H5N1)の発生があり、家きん飼育農家に対して、この病気の侵入を防止するため、警戒するように指導してきたところでした。

 2004.1.13現在、高病原性鳥インフルエンザのまんえんを防止するため、

  1. 発生農場への部外者の立ち入り禁止
  2. 卵の出荷自粛
  3. 鶏舎の消毒
などが実施され、さらに今後などが行われるということです。

人への感染はないの?

 高病原性鳥インフルエンザ(Highly Pathogenic Avian Influenza) は、動物衛生研究所の23.高病原性鳥インフルエンザ(Highly Pathogenic Avian Influenza) によると、「1997年香港では、家禽ペスト型ウイルスに感染した18人中6名が死亡する症例があり人獣共通感染症の一面も考慮しなくてはならない。2003年にも香港で鳥インフルエンザのヒト感染症例が発生した。」ということで、今回のウイルスが人間に感染するかどうかは分っていないが、全く感染はしないという話ではないようです。
 WHOのInfluenza A(H9N2) in Hong Kong Special Administrative Region of China (SAR)でも、2003.12に香港で5歳の少年がinfluenza A(H9N2)ビールスに感染し、現在(2003.12.10)も入院中だが、治療により回復に向かっていると書かれています。(同じA型でも(H5N1)の菌株は死にいたることもあるような毒性の強い病原菌です)

 2003年1月13日、農林水産省は、山口県で発生した高病原性鳥インフルエンザが、独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構動物衛生研究所において、死亡鶏等の病性鑑定を引き続き行っていたところ、検出された高病原性鳥インフルエンザウイルスは血清亜型がH5N1であることが確認されました
 また、2003.1.13WHO(世界保健機関)のAvian influenza A(H5N1) in humans and poultry in Viet Nam(ベトナムで人や家禽類に起こった鳥インフルエンザ A型(H5N1))によると、ベトナムのハノイとその周辺地域で、14人がシビアな呼吸器疾患により病院に収容された。そのうち13人が子どもで、一人がその病気にかかったこどもの母親だった。その後、11人の子どもと、一人の大人が亡くなった。
 亡くなったケースが、同じ病原菌により生じたものかは今のところ不明。そして、人-人感染があったかどうか今のところ何の証拠も見つかっていないということです。(2004.1.15追加)

 ただ、卵や肉を食べることで感染した例は今のところないということです。

何に気をつければいいの?

 香港Department of Health(健康省)のFact Sheet on Human Cases of Avian Influenza Virus Infectionがこの問いかけに答えてくれるかもしれません。
 その文書では、人が鳥インフルエンザに感染するケースは、普通は鳥から人への感染によるが、非常にまれで散発的だ。そして、感染した家禽類との直接的な接触があったとしてもめったに起こることはない。人-人感染(person-to-person transmission)も可能性としてはあるものの、感染力は低い(but such transmission is inefficient if it occurred) と表現されています。

 そして、予防のために、

 と締めくくられています。  前出のWHOのAvian influenza A(H5N1) in humans and poultry in Viet Namに気になることが書かれています。
 インフルエンザビールスはきわめて不安定(highly unstable)です。動物と人の病原菌が遺伝子の材料を交換し、互いに循環しあって、突発的に今までと違った新しい種類のビールスを作ることがあります。それが人に感染しやすいインフルエンザビールスであるかもしれない。(2004.1.15追加)

  関連URL:
家畜衛生情報(2003.12.26) 滋賀県家畜保健衛生所
国内における高病原性鳥インフルエンザの発生について 農林水産省
Influenza A(H9N2) in Hong Kong Special Administrative Region of China (SAR) WHO(世界保健機関)
Avian influenza A(H5N1) in humans and poultry in Viet Nam WHO(世界保健機関)
HIGHLY PATHOGENIC AVIAN INFLUENZA OIE(国際獣疫事務所)
23.高病原性鳥インフルエンザ 動物衛生研究所
Fact Sheet on Human Cases of Avian Influenza Virus Infection 香港Department of Health(健康省)

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