Fluoxetine(Prozac)

健康・スクラップブック


A REVIEW OF PREGNANCY OUTCOME FOLLOWING
EXPOSURE TO NEWER ANTIDEPRESSANTS

Helen E.Swaby,Pham.D.
University of Maryland,School of Pharmacy
Drug Information Center August 1995


    1960年のサリドマイド禍までは、多くの人々は、胎盤が、害を及ぼす可能性のある薬品に対して、バリアーの役目を持つものと信じていました。現在、妊婦に投与されたいくつかの化学物質が、胎盤のある領域まで行きつくことはまちがいありません。胎児に及ぼすリスクがクラスわけされたことにより、FDA(Food and Drug Administration)は、胎盤を越えて出産に悪い影響をおよぼす薬について、その可能性を差し示す5つのカテゴリーを規定しました。(中略)

ドラッグ・インフォメーション・ハンドブック1からの翻案
 妊娠の始めの3ヵ月は、胎児の器官が作られる時期です。ということはその3ヵ月というのは、胎児が催奇形性の危険のある薬品の影響を最も受けやすい時期でもあります。抗うつ病薬は、妊娠期に需要が高く、(妊婦との)関係性が深い薬の一つです。概算で、妊娠期に35%の婦人は、感覚と意識に変化を生じさせる薬を服用しています。ともかく、精神医学の大衆向けの出版物は、妊婦への特段の注意条項を含む向精神薬を推奨してきました。この関係性を言うならば、女性達はまだ生まれざるベビーに、薬を飲まずにしてしまう破壊的な行為のリスクよりも、薬が妊娠そのものをどうにか続けさせてくれる方を選んだのです。

 かつてFDAは、トライサイクリックや酸化モノアミンのような抗うつ病薬を、the Pregnancy categoryのCランクかDランクに分類していました。それとは対照的に、(現在)主流の新しい抗うつ病剤(選択的セロトニン再取り込み阻害薬 SSRIs)はBランクにレーティングされています。この記事については、製品の臨床テストや販売前の、SSRIsやvenlafaxineを妊娠初期3ヵ月の間に服用した女性が生んだ胎児についての情報により再評価されています。

Fluoxetine
 Fluoxetine(Prozac)は、ここ数年もっと広範に学習された抗うつ剤です。初め「選択的セロトニン再取り込み阻害薬」SSRIはアメリカで販売され、主にうつ病や強迫観念などの障害に使われました。その働きのメカニズムは、中枢神経の抑制を含み、伝達物質のセロトニンを取り込み、ノエルピネフィリンまたはドーパミンの再取り込みを阻害し、そしてa-adrenergicやヒスタミンやコリン作動性の伝達物質の結合を抑えます。この薬は患者にとって、鎮静剤や低血圧、抗コリン剤、四環系抗うつ剤よりも(身体に)危険が少なく好都合です。Fluoxetineは、the Pregnancy categoryのBに指定されています(つまり、第一世代の抗うつ剤よりも安全性が高いのです)。

 リリー製薬リサーチ研究所は、1994年8月31日より、Fluoxetineを服用した患者の分布調査を1万5千人の世界中の人々に対して行いました。催奇形性の実験は、ラットとラビットに、一日当たり9から11回の服用--これは人の胎児が害を受けるという証拠がない最大量の服用です。また、個人的にリリー製薬に伺ったところでは、動物については繁殖実験のデータは含まれていないそうです。リリーからのデータは、人への臨床実験の間の簡単なつなぎ程度のもので、75の妊娠初期におけるFluoxetineの暴露についてです。Fluoxetineは妊娠を決心したと同時に、服用が中止されました。23の正常な出産、25の治療上の流産、8の自発的な流産、3の双生児妊娠と1の重大な奇形(肝臓芽腫)でした。

 リリー製薬は、1994年8月31日に1446の好都合な妊婦のレポートを手にしました。その結果は、476の正常な出産、20の早産、105の治療上の流産、81の自発的な流産、3の死産、14の双生児、14の重大な奇形出産、10の産前産後(出生周辺期の)奇形。また、38は回顧的な報告として、妊娠が(臓器などの)奇形だったということです。

 このリポートは任意に作られたものなので、アブノーマルな結果が企業に好都合に(意図されて)収集されたかもしれないし、また、十分制御されつつ比較検討が行われた訳でもなく、厳しい論理に貫かれて書かれたものでもありません。リリー製薬株式会社は、Prozacが、妊娠下にある間は、はっきりと必要な時にだけ使うことを奨めています。

 Fluoxetineの妊娠初期3ヵ月における暴露について、2つの厳密に制御された比較対象グループの調査が、Pastuszak et al氏により独自に報告されました。研究員たちはある予測に従い256人の女性(75人の女性はarm-Fluoxetine,tricyclics,そしてnonteratogen の投与)のデータを収集しました。その方たちは、カウンセリングを受けるためにTeratogen Information Service centerを訪れた人たちです。この研究が示唆することは、妊娠初期3ヵ月の間にfluoxetineを使うことが主要な奇形出産に関係づけられなかったことです。またもう一つ言えることは、Fluoxetine,tricyclic antidepressants(抗うつ剤)を服用すると、自然流産の割合が高くなったことです。報告書は、この観察をより確実なものとするために更なる研究が必要であり、そして精神治療薬の効果と関連薬剤の効果との分離も明確にしなければならないと、結んでいます。(後略)


関連URL:
SSRI Use in Pregnancy メリーランド大学drug information center

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