遺伝子組換えに安全性警告?

健康・スクラップブック

 遺伝子組換えジャガイモを食べたら免疫力落ちた
 一昨日11日(8.11.1998)の夕刊に、遺伝子組換え作物に関する刺激的な記事が掲載されました。
 それは、

 英の研究所 ラットの実験で安全性警告
 【ロンドン10日共同】
10日付け英紙タイムズなどによると、害虫を寄せつけないように遺伝子を組み換えたジャガイモをラットに食べさせたところ、免疫力の低下が見られたという研究が公表された。遺伝子組換え作物が有害な影響をもたらすという実験結果が明らかになったのは初めてという。
 実験した英アバディーンのロウェット研究所のアーパド・パズタイ教授は、遺伝子組換え作物の食用を承認するには徹底した安全性の確認が必要であることを示していると警告している。
 教授は、タチナタマメの遺伝子を組み込んだジャガイモをラット五匹に与えた。この遺伝子はアブラムシなどの害虫を寄せつけないタンパク質をつくり出す機能がある。
 実験期間は百十日で、人間なら十年に相当。その結果、ラットには発育不全と免疫力の低下が見られた。同じ機能をもつマツユキソウの遺伝子を組み込んだジャガイモを与えたラットにはこのような影響は見られなかったという。
 8.11.1998東京新聞夕刊


 早速ザ・タイムズ紙やバイオに関するイギリスのホームページなどを調べていますが、残念ながらこの研究に関する情報が見当たりません。

 それゆえ、この新聞記事(外信)だけでは、この種類のジャガイモが日本で販売されている可能性があるのかや、実験そのものがどの程度の信頼性があるのかなど、分からないことが多いので、これから調べていきたいと思います。分かり次第このページに付け加えます。

 (新聞社にお願いしたいのは、インターネット時代にこういう記事を書くなら、少なくとも「ロウェット」「アーバド・パズタイ」は情報をたどる時にキーワードになるので、英字の綴りを載せくれないと・・・。)
8.13.1998 5:30PM


追加その18.14.1998 12:00AM

 イギリスのInfoseekで「genetic potato」というキーワードで検索したところ、Monsanto uk(イギリス・モンサント)につながりました。
 「モンサント」は、遺伝子組み換え作物(genetically modified organisms)を世界的に展開している会社の一つです。モンサントは、農薬や種苗(遺伝子組み換え作物を含む)などを扱い、遺伝子組み換え作物に関する議論の場で中心的な役割を果たしています。日本において、日本モンサントも同様です。
 このホームページに、「遺伝子組み換えジャガイモを食べたラットが免疫力が落ちた」という記事の反論が掲載されています。
 それは、「Monsanto Statement In Response To World In Action Programme And Rowett Institute Study(モンサントは、世界で展開されるアクションプログラム、そしてロウェット社の研究に対してお答えします)」です。

 要旨は、アバディーン(Aberdeen)のロウェット社(Rowett Institute)、パズタイ博士(Dr.Pusztai)が行った研究は、厳密性や公平性に欠けるものです。その実験で生成されたタンパク質は、すでにその有害性が確認されたものであり、遺伝子組み換え作物に用いられることはありません。(言い換えると、この遺伝子を用いたジャガイモは流通していません。)これは、MAFF(イギリス農漁省)も規制基準の中に、当のロウェット社からの申し出により組み入れています。
 モンサント社の主張は、「とにかく、教授はやり方が汚すぎる」と、そしてディベート(討論)には応じるからいつでも出てらっしゃい、と言っているようです。

 一方、13日東京新聞夕刊(8.13.1998)には、ロウェット社がパズタイ教授を停職処分にした、と報じています。「彼は歳をとり過ぎている」と訳の分からない理由が付されています。
 また、ロウェット社のホームページは、これら一連の出来ごとに関する記事やこの研究の詳しいデータを、今のところ(8.13.1998現在)掲載していないようです。(8.14.1998)


関連URL:
イギリス The Times紙 ザ・タイムズ紙
日経バイオテク
河野太郎衆議院議員のホームページ
遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン (日本消費者連盟内)
Monsanto.co.uk イギリス・モンサント社
Rowett Research Institute: Home Page ロウェット社

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