インフルエンザは、今年(98)に入って流行の兆しがありましたが、感染症情報センター(国立予防衛生研究所から改称)2月6日作成の「インフルエンザ様患者発生報告(第12報)」によると、1月25日から31日までの一週間で、全国の幼稚園や学校の学童・生徒の中で約27万3千人もの新たな患者が発生しました。また、昨年の10月からの累計では、35万3218人の患者になり、これは昨年の同じ時期と比べて約2倍になります。
また同じ報告書のデータを見ると、全国で同時期に学年閉鎖数が935、学級閉鎖が4080、欠席者数が15295人でした。これは昨年の同じ時期と比較すると9〜10倍の数になり、大変な流行と言えそうです。
詳細は、厚生省のホームページや「インフルエンザの流行情報」から求めることができます。
今年のウイルスは、A香港型(H3N2)ということです。
2月13日現在、ワクチンが不足気味という報道もありますが、特にインフルエンザに罹ると合併症などが心配されるグループ(hi-risk group)は、適切なワクチンの予防注射をしたり、十分な休養をとったり、ビタミンCなどの栄養をとって予防しなければならないと言うことです。
ハイリスク・グループとしては、つぎのような人があげられます。
この「ワクチン情報」から抜粋して少しだけ記すと、
特にワクチン投与が推奨されるのは、
インフルエンザに罹った人は、おおむね1〜2週間で症状が緩解しますが、そのうちの何人かは症状が重篤になり、他の合併症をひき起こして、脳に後遺症が残ったり、また生命の危険さえあります。ことに老齢者で慢性病を抱えている人は、若くより健康な人よりも、インフルエンザに罹ると深刻な病状に陥りやすいと言われています。
繰り返しになりますが、今年のインフルエンザのウイルスのタイプは、A香港型で大流行しやすいタイプらしいです。今年始めに世界を震撼させた、新型インフルエンザではありませんが、A香港型は1968年にアメリカで34000人を犠牲にしたということもあり、「たかが風邪」と侮らないように、くれぐれも大事にしてください。
(追記)
読売新聞のホームページ「医療ルネッサンス」に気になる記事がありました。「不要な解熱剤の多用、脳障害の死に関連?」というタイトルの記事です。「子供がインフルエンザで高熱を出した時、親が独断で市販の解熱剤などを用いた場合、かえって取り返しのつかない合併症(脳症など)を起こすことがある」ので、大阪小児科学会は、「四十・五度以上の熱が続く、ぐったりしている、混乱してうわごとを言う、などの症状がある時は早く(病院で)受診する必要がある」と呼び掛けています。
注意 厚生省では2月13日に新たに第5週のデータが発表されているはずですが、土日ということなのか、ホームページは更新されていませんでした。変わり次第、このページに付け加えたいと思います。(2.15.1998 2:00AM)
「インフルエンザ患者へのアスピリン使用と脳症(ライ症候群)の関連性を疑わせる疫学的な報告がされています。 大人の解熱剤の量を減らして小児に飲ませることのないように、小児には小児用の解熱剤を使用するように注意をしてください」とのことです。(2.25.1998追加)
「例年、A型による流行が終息してくると、次いでB型による流行が始まります。B型は、A型のように大流行は引き起こさないものの、症状等はA型と変わらないことから、引き続き十分な注意が必要です。」とのことです。(3.8.1998追加)