遺伝子組み換えポテト「ニューリーフプラス」
遺伝子組み換えポテト「ニューリーフプラス」
未承認遺伝子組み換えポテト混入とスナック菓子の回収
ここのところ相次いで、日本では未承認(アメリカやカナダでは承認されている)の遺伝子組み換えポテトNewLeaf(R) Plus potatoがスナック菓子に混入していたことがわかりました。
2001年5月21日にはハウス食品の「83gオーザック」(あっさり塩味、炭焼きしょうゆ味、チェダーチーズ〉、そして2001年6月20日にカルビーの「じゃがりこチーズ」「じゃがりこ うすしお味」、そして、2001年6月22日にはブルボンのポテトスナック「ポテルカ」105g「ポテルカインドカレー」100gに混入が発覚し、自主回収を実施しています。
「オーザック」は国立医薬品食品衛生研究所の検査、「じゃがりこ」は環境科学研究所、「ポテルカ」はブルボンの自主検査により、混入がわかりました。
遺伝子組み換え農産物の混入問題は、実は以前から日本消費者連盟が、独自に検査機関に依頼し、混入の実体を暴き、告発してきました。ここのところの事情は、日本消費者連盟のホームページで参照できます。そうした流れの中で、かねてうわさのあったスナック菓子について、政府機関や製造企業が検査をし、未承認の遺伝子組み換えポテトNewLeafPlusの混入を確認したということです。
NewLeaf Plus Potatoって何?
ところで、ニューリーフプラスポテト(NewLeaf(R) Plus potato)は、これを開発したモンサントのホームページによると、1998年12月8日FDA (The Food and Drug Administration) 、USDA (U.S. Department of Agriculture) およびEPA (The Environmental Protection Agency)より承認を受け、アメリカ国内で販売され始めたということです。
それは、ポテト・リーフロール・ビールス(potato leafroll virus (PLRV))とコロラド・ポテト・ビートル(the Colorado potato beetle)からポテトを防御するために、遺伝子的な改良(genetically improved)がされたものです。
このBtポテトは、殺虫剤であるBt(Bacillus Thuringiensis)を遺伝子組み換えにより、植物自らが発して、害虫を寄せつけないように作られているのだそうです。
EUや日本など輸入国が懸念するのは、
- 長期間にわたり食べ続けた場合の人体への影響
- Btに耐性を持つ強力な害虫が発生するなど環境への影響
- 生物多様性が保てないかもしれない という事だと思います。
Btポテトを作る理由
ケンタッキー大学の「COLORADO POTATO BEETLE MANAGEMENT」(コロラド・ポテト・ビートルの管理)という文書によると、繰り返し同じ農薬を使っていると、コロラド・ポテト・ビートルは、すみやかにその薬剤に耐性を持った世代を育ててしまう。このことは、特にアメリカの東海岸の農家で、利用できる農薬の数が少ないため、より深刻な問題となっている。
つまり、モンサント社は、NewLeaf(R) Plus Potatoが、こうした問題を解決でき、殺虫剤に関しては100%使用を減じることができる。また、EPAによるThe Food Quality Protection Act (FQPA)の「子供達が口にするような8つの食品カテゴリーに対して、農薬の使用を減じるように」という要求にも合致していると主張しています。
また、NewLeaf(R) Plus potatoは、EPAのBt Plant-Pesticides Biopesticides Registration Action Documentという文書によると1996年には10000エーカー生産され、マーケットシェアが1%だったが、1999年には50000エーカーに増え、マーケットシェアが4%となった。その費用をこれまでのじゃがいも生産と比較すると、単純計算で1エーカーにつき9・3ドルほど収益アップになるようだ。
アメリカ全体でいえば、1999年、生産者はBtコーンやBtポテトを作ることで、約120億円($100 million)の増収となった。
ただし、この文書を見る限り、モンサント社がいうようには、農薬の使用量が少なくなったというはっきりした証拠はないということだ。
ともかく、NewLeaf(R) Plus potatoは、日本やEUでは安全性が証明されておらず、未承認の農産物であり、その種を栽培することができないし、生のじゃがいもを販売することができないし、加工品に使用することもできない。
ただ、StarLink Cornがそうであったような、アレルギー性の心配は今のところ報告されておらず、食べたからといってすぐになにか異変が起こるというものでは無さそうです。
関連URL:
スナック菓子「じゃがりこ」の回収 カルビー(株)
スナック菓子「ポテリコ」の回収 (株)ブルボン
Monsanto - Media - Monsanto Statements & News Releases 1998 - 12/08/98 Naturemark's NewLeaf Plus potato recieves approval for wide scale production モンサント社
日本消費者連盟
COLORADO POTATO BEETLE MANAGEMENT ケンタッキー大学
Bt Plant-Pesticides Biopesticides Registration Action Document EPA
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