経口避妊薬
女性の社会進出に伴い、パートナーやカップルは、「子どもをつくる時期をコントロールしたい」、「子どもの数をコントロールしたい」と考えています。そして、家族計画のより質の高いサービスは、簡便でしかも健康被害の少ない、最も先進的な避妊法が、適切な情報とともに与えられ、「自分で選べる(Informed choice)」ことが大切です。
言い換えると、確実に避妊の効果が得られ、また再び子どもが欲しいと考えた時に、妊娠の機能がたやすく戻るような方法、そして障害が起こることが少ない安全な避妊法が、
低用量ピル
低用量ピルは、マスコミで話題となっているものの、その有効性(避妊率)や正しい使い方、起こりうる副作用など、適切な選択をする際に知っておきたいことが、情報として少ないです。それで、ことによると「ピルはコンドームの代わりになるの?」という感じもある思います。
WHO(世界保健機関)の「WHO publishes results of a new study on oral contraceptives and the risk of stroke」(WHOは経口避妊薬と卒中のリスクについて新しい研究成果を公表する」のリポートによると、海外で経口避妊薬は、すでに1950年代後半から使われはじめ、6000万人(9000万人ともいわれる)が服用しています。
避妊薬は、しだいに研究が進み、1970年代に入ってより安全性の高い低用量ピル(low dose pills)が開発され、いくつかの避妊方法の中で、医師からの処方が圧倒的に増えました。
いくつかの避妊法というのは、コンドーム、ベッサリー、リズム法、男性避妊手術、そして女性避妊手術などです。
その避妊失敗率などの詳しい情報は、厚生省の「経口避妊薬(OC)の有効性についての中間とりまとめ」で確かめることができます。
そのデータによると、失敗率(避妊をしたが妊娠した)は、コンドームの12%に対して、経口避妊薬が3%ということです。
ところで、以前の経口避妊薬(high dose pills)は、ともすると血栓性の卒中(stroke)など心臓疾患の問題が起こる(10万例につき8例)ことがあり、心配されていましたが、低用量ピルでは、(10万例につき1例)にまでリスクが減りました。そして、喫煙していない、若い健康な女性で、肥満や高血圧症の既往歴がないなら、より危険率は少ないということです。
低用量ピルは、エストロゲン(estrogen)とプロゲストゲン(progestogen)の2種類の合成女性ホルモンからなる合剤で、ホルモンの含有量をできるだけ抑え、重篤な疾患が起こらないように工夫されています。
プロゲストゲンには、いくつかのバリエーションがあるようです。それは
経口避妊薬承認の運び
厚生省は、薬事審議会常任部会や公衆衛生審議会などで議論を重ね、その避妊の効果や安全性、そして服用する際の注意喚起事項などを取りまとめている模様です。
それで、未確定ながら今年(1999)6月にも、10製品(6処方)が医薬品として承認される見通しとなりました。
経口避妊薬の安全性は、WHO(世界保健機関)に、「HRP Online Home」という生殖と健康に関する専門のホームページがあり、さまざまな情報が提供されています。
その中でも、「PROGRESS in human Reproduction Research」(人の生殖研究における進歩)NO.39,1966は、新しいタイプの経口避妊薬の、健康へ与える影響などが詳しくリポートされており、参考になると思います。
このリポートによると、経口避妊薬で心配されるのは、主に
服用上の注意
低用量ピルを服用する際の注意点は、
いずれにしても、低用量ピルは、避妊の失敗率が3%と低く、服用方法さえ間違えなければ安全性の高い薬であるということです。