花粉症
花粉症(pollinosis)

NHK「きょうの健康」花粉症は2月13日(1997年)放送です
   講師は日本医科大学名誉教授 奥田実先生です

症状を改善する
 「花粉症」は植物の花粉によって起こるアレルギー性疾患の一つです。日本人の12〜13%が,スギ花粉症に,悩まされていると推測されています。
 花粉症の症状は,主に鼻と目に現われます。鼻の代表的な症状が「くしゃみ,鼻水,鼻づまり」です。目では,「目がかゆい,涙がとまらない,目の充血などがあります。
   関東地方では,2月中旬〜4月初旬に飛散します。九州地方では,その1週間前から,逆に,東北地方では,1週間後から,それぞれ飛散が始まります。

症状と仕組み
 体には,外から体内に侵入してきた異物を撃退する,防御体制(免疫)があります。この異物を「抗原(アレルゲン)」と言いますが,抗原が侵入すると,体内では抗原と反応する「抗体」が作られます。そこに,同じ抗原が再侵入してくると,抗体は抗原と結合して,これを撃退します。この仕組みを,「抗原抗体反応(アレルギー反応)」といいます。
 花粉症の場合は,植物の花粉がアレルゲンになります。花粉が鼻や目の粘膜に付くと,免疫の働きが過剰に反応し,花粉に対する抗体が作られ,アレルギーが起こるのです。その結果,粘膜の神経や血管が刺激され,鼻や目の症状に現われてきます。

なるべく辛くならないような工夫
 花粉症の症状をもつ人が,普段から心がけていること。
  1. 外出を控える
  2. 外出時にマスクをする
  3. 外出時に眼鏡をかける
  4. 目を洗う
  5. うがいをする
  6. 花粉注意報が出た日は,家の窓を開けない
  7. 帰宅時に花粉をはらう

症状を和らげる
  • 抗アレルギー薬
    抗アレルギー薬は遅効性で,臨床効果は2週間経たないと現われない。そのため花粉が飛散する2週間ほど前から服用を始め,季節中も服用を続ける。
    したがって,タイミング良く服用を開始するためには,花粉が飛散する時期を正確につかむ必要がある。
  • 抗ヒスタミン剤
    ヒスタミンの作用を抑える薬です。特にくしゃみや鼻水を抑える効果があります。(薬の副作用についてはこちらも参照してください)
  • ステロイド薬
    肥満細胞の減少,炎症抑制,化学伝達物質の放出抑制などの効果があります。主に点鼻薬。
  • その他の薬
    鼻水を抑える「抗コリン薬」,鼻ずまりを改善する「血管収縮薬」がある。


薬の副作用

 交換神経刺激性点鼻薬は,連用することで作用時間は次第に短くなり,薬物依存症になる。これを薬物性鼻炎といい,市販薬で自由に買えるので注意が必要。処方薬として投与する場合も1〜2週間以内に止める,とされる。
 鼻用ステロイド薬の場合は,鼻粘膜だけをターゲット(標的)にした治療法であり,投与量も少ないし,鼻に吸収されたあとは活性を失ってしまうため,全身的な副作用はまずないと言ってよいようです。
 抗ヒスタミン剤の副作用についてはこちらへ
 抗コリン性吸入薬は,ぜんそく,慢性気管支炎,鼻炎治療吸入剤として使われているアトロピン過敏症,緑内障,前立腺肥大症には禁忌です。
 アレルギー薬の場合は,大衆薬といえども,その成分には劇薬に該当するものが含まれる場合があるので,用法・用量を守り,しかも服用前には医師あるいは薬剤師に相談すべきでしょう。



参考資料:「NHKきょうの健康」2月号日本放送出版会,「からだの科学」MARCH1997 日本評論社
ホームへ(Home)ユーザーページへ(Users Page)戻る(Allergy Page)