ダイエット薬に脳出血の副作用か?

ダイエット薬に脳出血の副作用か?

FDAは塩酸フェニルプロパノールアミンの使用自粛を指示
 2000年11月7日、東京新聞夕刊は、「米、風邪薬原料販売禁止へ」という見出しで、風邪薬や鼻づまり薬、そしてダイエット薬で使われている塩酸フェニルプロパノールアミン phenylpropanolamine (PPA) が、くも膜下出血や脳出血のリスクを増やすかもしれないので、FDA(米食品医薬品局)が市販薬や医療薬(処方薬)を問わず全ての製品での使用を禁止する見込みだ、と報じた。

 さっそく、 日本薬剤師会のホームページを調べると、2000年11月7日午後、この関連の情報は最新情報のページで紹介している。
 また、アメリカの情報源は、FDA「Phenylpropanolamine (PPA) Information Page」(塩酸フェニルプロパノールアミン情報ページ)だ。

日本で手に入る塩酸フェニルプロパノールアミンを含むダイエット薬
 ところで、塩酸フェニルプロパノールアミンを含むダイエット薬は、日本では承認されておらず、市販されていないが、実際にはインターネットなどで簡単に買うことができる。
 infoseekなどのロボット型検索エンジンで、phenylpropanolamineと入力して検索すると、2000.11.8現在45件がヒットした。それらのホームページをみると、
 食欲減退剤(appetite suppressant)のうち塩酸フェニルプロパノールアミンを含むのは、

 日本の厚生省では、日本で承認されている風邪薬や鼻炎の薬では危険度は高くないので、今後専門家の意見は聞くが、今のところただちに(塩酸フェニルプロパノールアミンの使用を)中止する予定はないとのことだ。

アメリカエール大学の調査報告
   FDAの文書によれば、この塩酸フェニルプロパノールアミンの副作用は、エール大学が1994年12月から1999年7月にかけて行なった若い女性(18〜49歳)の脳出血患者への大規模調査で明らかとなった。
 この調査の最終報告は、2000年5月に「PHENYLPROPANOLAMINE & RISK OF HEMORRHAGIC STROKE:Final Report of The Hemorrhagic Stroke Project」で発表されている。この文書は、上のFDAのページからダウンロード(doc書類)可能だ。
 くも膜下出血や脳内出血を発病した若い女性患者を聞き取り調査したり、診療記録を参照してデータを収集したものだが、ことに食欲抑制剤(appetite suppressant)をはじめて服用した(first dose)患者に影響が出ているようだ。この報告書によると、服用後3日間で15.92%に関連が見い出された。また、総合感冒薬や鼻炎薬を含めた塩酸フェニルプロパノールアミンを初めて服用した後の3日間の脳出血との相関率は、3.13%になっている。
 こうしたデータを踏まえて、FDAはPPAが脳出血のリスクを増やすと結論付け、塩酸フェニルプロパノールアミンの全ての薬剤での使用を禁止する模様だ。


関連URL:
最新情報 日本薬剤師会
Phenylpropanolamine (PPA) Information Page FDA
エール大学の研究報告 FDA

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