バラ科の植物がアレルギーに良いって?

バラ科の植物がアレルギーにいい?


 「アレルギーにバラがいいんだって」という話を聞いたことがありますか?
 豚バラ肉のバラではなく、バラバラの片割れのバラでもない、美しい花のバラです。佐藤春夫先生が「薔薇(そうび)汝病めり」と書かれたあのバラであり、それがアレルギーという病の症状を軽くしてくれるものと期待されています。

 2月21日の日経新聞に次のような記事が掲載されました。


アレルギー バラの成分が抑制?
順天堂大など基礎実験で確認

 順天堂大学の羅智靖講師とニッカウヰスキーは、バラの成分に花粉症やアトピー性皮膚炎といったアレルギーを抑える効果がありそうなことを突き止めた。まだ粘膜細胞を使った基礎実験の段階で、患者による効果の検証はこれからだが、アレルギーに効く入浴剤などの開発につながる可能性もあるとみている。
 花粉症などのアレルギーの多くは、原因物質に反応するIgEー抗体が体内に生じ、それが粘膜細胞の「レセプター」と呼ばれるタンパク質に結合して発症する。羅講師らは、バラの葉や花に含まれる化合物の一種がこのレセプターに結合してしまい、IgEとの結合を防ぐことを見いだした。

 試験管の中に粘膜細胞を入れてIgEを入れると、細胞は鼻水や涙目を起こすヒスタミンを分泌する。しかし、バラの成分を一緒に入れておくと、ヒスタミンはほとんど分泌されなかった。


リンゴポリフェノール
 たしかにニッカウヰスキーのホームページには、アレルギー関連の記事が掲載されていました。
 要約して記すと、りんご(バラ科)の幼果には「リンゴポリフェノール」という成分が多く抽出されます。これは、いま赤ワインで話題のポリフェノールというものです。
 この成分は、“品質保持効果”“消臭効果”“虫歯予防効果”“生体内抗酸化機能(活性酸素消去活性)”“血中コレステロール値改善機能”“メラニン生成抑制機能”など様々な高い生理活性が確認されました。
 また、さらに研究がすすみ、最近”抗アレルギー機能”という面が評価され、アトピー性皮膚炎や花粉症に効果があるらしいことが分かってきました。
 それで、ニッカウヰスキーでは、リンゴ抽出物を粉末や水溶液として商品化しています。そして、リンゴフラボノイドを配合した外用クリーム(化粧品)「アップルチャージ」が発売されたそうです。

甜茶
 また、アレルギーに効果があるかもしれないバラ科の植物として注目されているものに、「甜茶」があります。
 甜茶はいわゆる中国茶であり、民間療法に過ぎないと不安にも思いますが、農林水産消費技術センターが、製品を詳しく分析しているので、甜茶(てんちゃ)[新食品ウォッチング No.25]の記事はとても参考になります。
 この記事によると、抗アレルギー有効成分といわれるGODポリフェノールの含有量を調べた結果、0〜 3.5%と製品によって非常に幅があり、どの「甜茶」も効くわけではなさそうです。
 また、一口に「甜茶」と言っても、中国各地で原料として使用する茶葉の種類が異なり、アレルギーに効くかもしれない「甜茶」はバラ科キイチゴ属植物の甜茶懸鈎子(テンチャケンコウシ)を使っているものに限られるようです。
 それで、アレルギーへの効果を期待してこれらの製品を購入するならば、その茶葉の種類を確認する必要があります。

 ともかく、バラ科の植物とそれに関する研究に目が離せません。


関連URL:
NIKKA WHISKY ニッカウヰスキー ホームページ
甜茶(てんちゃ)[新食品ウォッチング No.25] 農林水産省

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