過度なストレスがかかると、体内のビタミンCが消費されます。ビタミンCには、「ストレスを緩和する、コラーゲンの生成を助ける、抵抗力を高める」などの働きがあります。ストレスの多い現代人は、特に、ビタミンCを十分にとる必要があるのです。
かぜ予防や肌の健康のために、「ビタミンC」が大切であることはよく知られています。最近では、ストレスとの関係や、成人病予防の面でも、ビタミンCが多いに注目されています。
〃ストレス〃というと、悩みや緊張、怒りなどによて受けるける精神的なダメージと思われがちですが、けがや病気などで体が受けるダメージも、ストレスの一つです。どちらのストレスがかかっても、それによる弊害から身を守るため体内でさまざまな反応が起きます。その反応を助け、ストレスを緩和する働きをもっているのが、ビタミンCです。
ビタミンCがストレスを緩和する詳細なメカニズムはまだ不明ですが、いろいろな研究結果から、ストレスがかかると、体内からビダミンCが消費されていくことがわかていいます。
また、ビタミンCは、ストレス以外に、喫煙によって大量に消費されます。さらに、習慣的な飲酒や無理なダイエットなどによる栄養バランスの崩れなどから、ビタミンCが不足がちになる人も多いようです。
ビクミンCが欠乏すると、「かぜをひきやすくなる、かぜが治りにくい、疲れやすい、だるい、歯を磨くとき歯茎から出血する、貧血気味になる」などの症状が現われます。
現代は、ストレス社会といわれています。ストレスによるビタミンCの消費に備えるためにも、十分なビタミンCの摂取が必要といえます。
一日にとるビタミンCの最低所要量は、50Jです。これだけの量なら、オレンジを半分食べれば満たせます。しかし、ストレスが多い人や、たばこを吸う人など、ビタミンCが失われやすい人は、できれば500Jぐらい摂取したいものです。
ビタミンCは水溶性ビタミンなので、余分に摂取しても、尿中に排泄されてしまいます。ですから、過剰摂取による障害はありません。できるだけ多く摂取するようにしましょう。
ビタミンCは、緑茶、野菜、果物などに多く含まれていますが、熱に弱く、水分に溶け出しやすい、という欠点があります。ゆでる、焼くなどの加熱調理をしたり、水にさらしたりすると、ビタミンCはかなり失われてしまいます。また、保存法によっても含有量は変わってきます。
一方、丸ごと生のまま食べられる果物は、調理法によってビタミンCの含有量が減ることはありません。果物は、効率のよいビタミンCの供給源ですから、食後に食べる習慣をつけるとよいでしょう。
京都府立医科大学助教授 吉川敏一先生
ビタミンCを多く含む食品 参考資料:「NHKきょうの健康」1996年5月号 日本放送出版会